コンビ二考

 オイラは基本的にコンビ二の店員がどれだけ態度が悪くても、腹は立たない。コンビ二の主要なサービスってのは、24時間営業してくれるとか、色んな品を揃えてくれるとか、新しい雑誌が入ったら即並べてくれるってところにあるのであって、店員による接客なんてのは、それらに比べたら優先順位は断然低いと思ってるからだ。同じようにファミレスの店員とかファーストフード店とかブックオフの店員の質が相当低くても腹はたたない。


 自宅の近所のコンビニにとても愛想がよくて、見るからに利発そうで、とても献身的に働いてる店員がいる。オイラはこういう店員に遭遇すると、ちょっと戸惑う。コンビニはコンビニとして営業してくれるだけで、オイラにとっては充分有難いのに、そこにさらに感じの良い、接客が加わると、なんかトゥーマッチというか、いや、そこまでしなくてもイッスヨっていうか、不当なほど過剰なサービスを受けちゃってる感じがしちゃうのだ。


 彼はきっと、真面目なんだろうし、そうした方が彼としても気分が良いのだろうし、特に誰に強制されずともそうしたくてしてるんだろう(ちなみに、もう一人の相方的な店員はとても愛想が悪くて、オイラとしてはとっても買い物しやすい)。 彼の仕事への態度は評価されていい筈だし、もし、そこのコンビニの売上が伸びたのなら彼の上質な接客が関係してるのではないかと思いたい。
でも、彼のような真面目な接客をしている人間が、より上質な接客を目指したいのならコンビニのバイトというのはそぐわないんだろうな。まあ、彼だってコンビニのバイトを一生続けるなんて、まるで考えてはいなんだろうけどさ。


 彼の相方のようなまるで愛想のない人間でも普通に勤まるようにコンビニのバイトの仕事というのは出来ている。それはそれで良いことだと思う。ベタベタした人間関係が苦手な人だっているし、コンビニの店員に一々話し掛けられるようなフレンドリー過ぎるコンビニなんて勘弁して欲しい(彼はそんなことしないけどね)。だから、コンビニではあまりに模範的過ぎる接客をしてしまう人間は返って浮いてしまうことになる。ありがとうございまーすってお礼の台詞は棒読みで充分なのだ。



 彼は今日もとても感じが良かった。今は、残念ながらその感じの良さが報われることはあまりなさそうなんだけど、彼のような人間がその美点を最大限生かすことの出来る職場をいつか見つけて欲しいものだと、密かに祈りながら家路につく、秋の夜長なのでした。


 長時間労働で体壊したりしないでね。