体で感謝しよう

 これからの世の中で必要になってくるのは、「体験」と、「承認」の二つだと思う。


「体験」ってのは特に体を使った経験が必要とされると思う。現代では、椅子に座って本を読んだり、映画やテレビをみたり、音楽を聴いたりするのはあまりにたやすく出来てしまうことなので、さほどの価値を持ってはいない。PC一つ買ってインターネットに繋ぐだけで相当な範囲がカバーできてしまう。任天堂WiiやDSが売れているのは、もっと体を使いたいという欲求の現れだろう。洋楽がそれほど売れてるわけでもないのに、海外ミュージシャンがたくさんくる夏フェスに人が集るのも、皆、「体験」を欲しがっているってことなんだと思う。


 そしてもう一つは「承認」だ。承認って言葉だと難しいから、感謝したりされたりすることって言い換えてもいい。コンビ二考 - 枯れた知識の水平思考でも述べたことだけど、最近の世の中はお金を使って何かを買うってことに、感謝したりされたりっていう反応がし辛い世の中なのだ。コンビ二のサービスはコンビ二の店員が全てを司ってるわけじゃないから、あんまり店員に感謝する気になれないのだ。現代は、感謝したりされたりっていう一対一の関係を排除してモノを買うことが出来過ぎてしまう世の中なのだ。


 そんな世の中でもまだ、感謝したりされたりっていう純な関係性を維持できてるのは、高級ブランドのお店だったりするってことを、ブランド考 - 枯れた知識の水平思考で述べた。こういう世界は、一部の人しか利用しない世界だってことを買う側も売る側もわかっているので、かろうじて純な関係性を維持することが出来ている。


 この、純な感謝したりされたりっていう関係性をもっと、広い範囲に適用できないもんかな?とオイラは思う。コンビ二とかファーストフードはそれはそれで大事なんだけど、もう少し別のものも作れないかな?とか思う。


 「承認」を上手く活かしていい感じに回ってる空間がネットには既にある。ニコニコ動画だ。あそこでアイマスMAD動画などをアップする人は特にお金をもらってるわけではない、そして見る人達も金を払ってるわけでもない(ニコニコに金を払ってはいるかもしんないけど)、でもそこではアップする人も見る側もどちらも楽しそうだ。素直に感謝したりされたりしながら、楽しい時間を共有している。こういう、金に結びつけるのは難しいかもしれないけど、結果的に受けても送り手もどちらも楽しそうな、Win-Winな関係(←一度使って見たかった)をもっとネットからはなれて現実の世界で広げられないもんだろうか?皆が今一番求めてるのってそういうものだと思うのだけど。


 例えば、料理好きな人ってのは結構いるし、そういう人ってお店を持ちたいとまでは思わなくても、もっと色んな人に自分の料理を食べてもらいたいとか思ってたりするんじゃないだろうか?それで、食べてもらった後に欲しいものは、お金じゃなくて、自分の作ったものにたいする率直な感想(出来れば「おいしいです」っていう賞賛の言葉)なんじゃないだろうか?


 そういう料理好きな人と、単純に生活に困ってる貧困層とかを上手いことマッチングできないものかなとか思うのだ。料理好きな人は材料費は自分負担で、切実に食べ物を欲しがってる人に食べ物を与える。切実に食べ物を欲しがっている人は、お金の負担はできるだけ少なく、なんだったら、無料でもいいから、きちんと料理してくれた人に対して、面と向かって感想の言葉を述べる。そういう空間って作るのはやっぱり難しいのかな…。まあ色々問題もありそうだもんな。


 わずらわしい人間関係を排除して、暇をつぶしてソコソコ楽しく生きていくことは今の世の中は結構簡単に出来る。PC買ってネット環境さえ整えてしまえば、暇はいくらでも潰せる。でもそれだけじゃやっぱり物足りないんだ。もっとオイラを認めてほしいし、オイラだって色んな人を認めたい、尊敬したい、感謝したい。そうやって生きるためにはまだまだ色んなものが足りないんだなと思う。だから、その足りなさを埋めるために考えようと思う、行動しようと思う。そう思うと、オイラはもっと生きる意欲が湧いてくるのでした。