ピクサーやドリームワークスの映画が面白いたった一つの理由

 あまり、期待してなかったんだけれども、DVDになっていたので、「カンフーパンダ」を見てみたら非常に面白かった。最近劇場で見た「WALL・E」も評判に違わずとても良かった。ピクサーにしろドリームワークスにしろ、なんでここまでどの作品も面白いんだろう?ちょっと考えてみたけれども、最大の理由はこれじゃないかと思う。


 ただただ愚直に映画で人間を描こうとしていること


 いや確かに「WALL・E」にしろ「カンフーパンダにしろ」主役は人間じゃなくて、ロボットとか動物ですよ。でも映画の中で表現しようとしていることは、普通に人間が感じる。戸惑いや悩みや、そこからの発見、喜び、悟りみたいな凄く人間的な内容を極めてストレートに描いていると思うのだ。


 人間をそのまんまでは描けず、人間を人間たらしめているものはなんなのかを絶えず思考錯誤しながら作らなければならないCGアニメーション映画では人間らしさみたいなものを大いに表現して、それが人気を博しているのに、実写映画では「ダークナイト」、「ノーカントリー」、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」みたいな人間とは思えないような怪物的キャラクターをメインに据えて話題を呼んでいるっていうのとは、対照的だし、なんとも皮肉な話のように思えるのである。