ゲームにおける「反復性」の強さについて

 この記事を読んで自分が思ったことを書いておく。

ルーラから考える最近のゲームバランス:今のゲームに求められるもの 島国大和のド畜生


 この記事では繰り返し経験値稼ぎが必要ななゲームは喜ばれないということが述べられているが、僕の考えはちょっと違う。というか逆だ。


 昨今のゲームってどんどん繰り返し繰り返しレベル上げ的な作業をやってなんぼなゲームが売れ筋になっていると思う。例えばRPGではないけど、モンハン、どうぶつの森なんかは、延々クエストをこなして素材集めをしたり、魚やら虫を何匹も捕獲して借金返済に汲々とするゲームである。去年売れたわがままファッションガールズモードだって、基本的に客を何人もさばき続けるゲームだし、脳トレとかWiiFitみたいに、RPGにおける経験値の代わりに、脳年齢や体重という自分の肉体の数値と向き合って、地道なトレーニングで自分の理想に近づけていくゲームだってある。そもそも今だに圧倒的な人気を誇るポケモンは、究極のレベル上げゲームだ(MMORPG除く)。


 TVゲームというメディアは昔からサルのように遊ぶという言われ方をするように、何度も何度も繰り返し同じことをやって没入感を深めていくことに独特の強みがあると僕は思っている。そして、その反復性の強みというのは、近年ますます重要になっているように思うのだ。おそらく、ルーラが嫌われたというよりも、ルーラが必要ないほどに快適に反復しつづけられるように環境が整備されたゲームが増えたのである。


 でもまあ次から次へと違う場所へ違う場所へプレイヤーを招待してくれるおもてなしの心にとんだゲームってのも一方では確かにあって、その方向性を最も突き進んでるのはおそらくFFシリーズじゃないかと思っている。つーかFFシリーズって基本的にルーラ的な魔法が無いよね飛空挺はあるけど、この辺にFFとドラクエの本質的な違いがあると思っている。省略によって、行間を生じさせるドラクエと、省略しないことで、体験性、もっと言えば観光っぽさを増すFFというか。あと、COD4のキャンペーンモードって次々違うマップに連れてってくれて、プレイ時間は短いんだけど、凄く濃密なゲーム体験したような気になるのね。でもやっぱり同じマップで何べんも対戦するのが楽しいんだろうね。次から次へと違うマップを見せてくれるゲームって、ちょっと前の重厚長大洋ゲーに多かったんだけど、おそらく凄くお金かかるゲームの作り方だろうから、今後は海外もその傾向は減っていくと予想。