FPS/TPSにおける距離の問題

 なんやかやで、いまだにソーシャルゲームには食指が伸びず、年末年始はマリオ3Dランドとマリオカード7と洋ゲーの大作群を遊んでたんで、今日は洋ゲーについてちょろちょろ思っていたことを書こうかなと。


 FPSやTPSのような、銃をメインウェポンとして扱うゲームを作成する上で、一番の悩みどころになるのは、敵との距離の置き方なんじゃないかと思う。


 銃という武器は、遠く離れてる敵に対して瞬時に攻撃を仕掛けられる武器である。そのため、基本的には、銃の性能が良くなればなるほどに、遠く離れた敵に正確な射撃を行えるようになる。


 武器としてそのような性能を追求するのは当然なのだが、ゲームとして考えた場合、それは必ずしも良いこととは限らない。折角、ハードの性能の向上に伴い、様々な画像表現が可能になったにも関わらず、米粒ほどにしか映らない敵と銃の撃ち合いする羽目になってしまったりするわけである、簡素なドット絵からスタートしたゲームが進化の果てに結局ドットへ戻るんかいと。昨今だとバトルフィールド3のキャンペーンモードでそんなシチュエーションが散見されてたなと思う。かといって折角性能の高い銃を持っているのにもかかわらず、近い距離で撃ち合いをしていたらそれはそれで馬鹿っぽく見えてしまう、こちらはアンチャーテッドシリーズでちょいちょい起こる光景ではある。


 そんな中でギアーズオブウォーシリーズは、多彩な銃を使用しながら、敵との距離が、遠過ぎず近過ぎずのいい塩梅の距離をデザインすることに成功しているゲームだと思う。その要因として考えられるのは敵を地下に済んでた化け物みたいな存在にしたことと、プレイヤーキャラクターにも大きくデフォルメを加えて、ちょっとやそっと撃たれたくらいではそうそう死なない人達の世界を創造することに成功したってことじゃないだろうか。


 最新作においては、銃剣突撃が出来る武器まで登場するのだけど、一見地球よりも明らかに文明レベルが高そうに見えて、戦い方は結構昔気質っていう世界観の発想自体がギアーズオブウォー最大の発明だったのでは無いかと今更ながら思うのである。


 ちなみに、銃で撃たれるにも関わらず、そんなのおかまい無しに自分との距離をグイグイ縮めてこようとする気さくなキャラクターがゾンビなのだけど、この話はまた別の機会に。