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スライムの教え

 言わずと知れたドラゴンクエストの最弱モンスター、スライム。なぜスライムは毎度毎度、最も弱いモンスターとして、ゲームの冒頭に登場するのか?


 スライムがシリーズで必ずといって良いほど(ドラクエ6はぶちスライムだったりするけど)最弱モンスターとして登場する理由、それは、最小の変化で最大の効果を発揮するということをプレイヤーに体で理解してもらうためである。


 どういうことか?


 0が1に変化する時を除けば、数字的には1の変化で最も変化量が大きいのは1が2になる時と2が1になる時だ(変化量というよりも感覚的な部分を含めれば9から10へ桁があがる時も重要)。だからレベルが1から2に成長する時がレベルアップシステムにおいてもっとも重要な瞬間なのである。レベル46から47に上がったとしても、1から2へ上がった時とはありがたみが大分変わってくるのである。そのため、多くのRPGは、節目節目で特技やら進化やらを用意して、上がれば上がるほど成長のありがたみが薄れていくのを緩和しているのだ。


 スライムというモンスターは主人公がレベル1だと一対一で戦えば、倒すのに大体2ターンはかかる。だけど、レベルが1から2へ成長することで2ターン掛かっていたのが、1ターンで倒せるようになり始める。レベルがたった1成長するだけで、スライムを倒す効率が2倍になるのだ。


 最小の変化で最大の効果を上げられるようになるという爽快感。スライムはその事を教えてくれるために、ドラクエの冒頭に登場し、今日もプレイヤーに成長の確かな手応えを与えてくれるのである。