あの頃のSNKの思い出し方

90年代のSNKのことを思い出すのは難しい。

 

思い出すのが難しいのなら、あの頃のSNKを知らない人にでもわかるように説明するのはもっと難しい。

 

あの頃、SNKは、SNK筐体は、色んな場所に在った。

 

ゲームセンターにあるのは当然として、駄菓子屋の前や、本屋、文房具屋、スーパーの店頭など、本来ならばあまりゲーム筐体とは馴染みの無い筈の場所に出没していた。

 

ゲームセンターもあまり無いような田舎者の自分にとってはそんな色んな場所に偏在してくれるSNKの存在は有り難かった。たとえ寒風にさらされる場所に佇んでプレイする手がかじかんだとしてもSNKの存在に僕は、僕たちは、熱くなった。

 

あの頃のあの感じを今の人にどのようにして伝えよう?スーパーの前によくあるってムシキングみたいな感じっスか?…いやそういうのとはなんか色々違う…。

 

でも、実はもうそんな僕の悩みは解決している。あの頃のSNKが知りたければ、この漫画を読めばいい。押切蓮介の「ハイスコアガール」を。

 

 この漫画を読めば、あの頃のSNKがどんな存在だったのかが本当に良くわかる。どのように遊ばれたか以前のどんな風に存在していたのかという、存在の特異性までもが手に取るようにわかってしまう。

 

ハイスコアガール」という漫画が在って僕は本当に良かったと思う。この漫画のおかげで、僕はあの頃のSNKを簡単に思い出せる。あの頃のSNKを知らない人達にもその存在を伝えていける。

 

この漫画はSNKが最も輝いていた時代、その記憶を後世に伝えることが出来る作品である。