「かぐや姫の物語」を観る時に注目すると良いポイント

今日ノーカットでやるみたいですね、「かぐや姫の物語」。


かぐや姫の物語」を観るならその世界に存在するものの「重さ」とか動き回るオブジェクトやキャラクターの「重心」に気を配って観ると良いと思うよ。


まず、最初の竹取の翁が竹を切るシーンの重心!これがスゴい!!


自分は田舎育ちで近所に竹林があったり、じいちゃんが竹切ったりするのを見たりしたことがあるんだけど、本当にあんな感じ!竹って密集して生えるから切っても笹の葉の部分が引っかかるから直ぐには倒れたりしないのよね。もうこのカット一発でこの映画がおそろしく「重さ」とか「重心」に気を配って作られてることがわかる。


そしてこの映画で最も注目すべきポイントは、どこで、なにが、どのタイミングで、「重さ」を獲得するのか。そして、どこで、なにが、どのタイミングで「重さ」を失うのか。そこである。特に、劇中で2回ある「重さ」を失う瞬間、その時を見逃さないで欲しい。


かぐや姫の物語」は「重さ」による「呪縛と祝福」を描いた映画である。そのことを無粋な説明台詞抜きで、アニメートの力で描ききった恐るべき映画である。この機会に沢山の人に観て欲しいと思う。



↓こっちは旧ブログに書いた記事だけど、ネタバレ全開だから観た後に読んだほうがいいよ。

重さの物語としての「かぐや姫の物語」 - 枯れた知識の水平思考