ドラクエ考

初代ドラゴンクエストのラストダンジョン、竜王の城は、
主人公が始めて城から出る場所から見える場所にあった。
しかし、見えるだけで、すぐさまその場所に行けるわけではなく、
大きく迂回して、最後の最後にようやく到達できるようになっている。
堀井雄二RPGというTVゲームで物語を作る装置に、視覚的に物語の伏線を張ったのである。
ウィザードリィからの影響が強いと言われるドラクエだが、
堀井雄二は3Dの主観視点ではなく、上から見下ろすという視点を選択し、
そのなかで独自の物語をかたる手法を編み出したのである(この辺ちょっと自信なし)。
堀井雄二はテキストの人だとよく言われるが、
ビジュアルの人でもあるのだと私は思う。