ゲームおける空間把握と身体把握について

 多くのゲームは、プレイヤーが操作するもう一つの身体、プレイヤーキャラクターと、プレイヤーキャラクターが動きまわる空間、プレイフィールドの二つの要素で成り立っている。


 レースゲームにおけるプレイヤーキャラクターは、車であり、プレイフィールドは車が走るコースだ。


 レースゲームでより速く走るためには、自分が操作する車の性能の把握と、自分が走るコースの把握が必須となる。このことをゲームにおける身体把握と空間把握の必要性と呼ぼう。


 ゲームは大きく分けて言えば身体把握型のゲームと空間把握型のゲームの二つに分けられると思う。レースゲームはその丁度中間に位置するジャンルだと言える。


 海外で人気のジャンルFPSは、典型的な空間把握型のゲームではないかと僕は考える。だから空間の機能性を突き詰めるレベルデザインの出来が厳しく問われる。そして銃というあまりにシンプルな攻撃手段にさほど多彩な変化を求めない。三人称視点のTPSは空間把握要素の強いFPSというジャンルに身体把握要素を導入したジャンルと言えるだろう。


 んで、こっからが本題なんですが、とうとうオイラPSPのモンハン3rdを始めまして、このあまりに癖の強い操作体系と操作感覚に戸惑いと感動の両方を覚えながら絶賛プレイ中なわけですが、このゲームって完全に身体把握型のゲームなんです。


 モンハンの小分けにされた平板と言ってもいいフィールドのあり方って、海外のFPS、空間把握要素の強いゲームをやってる人からしたら物足りなさを覚えると思うんだけど、逆に言えば誰でも簡単に空間把握し易い、敷居の低い、初心者でも入り易いゲームデザインになってるとも言えるんです。モンハンって敵がでっかいから敵を見失ったりしないしね。


 その代わりにプレイヤーが使用する武器ごとに、求められる身体把握の敷居の高さは尋常じゃない水準にあるなと思いました。モッサリゲーと呼ばれるのも納得だし、こんなアクの強いゲームをよく400万人もやってるね本当に。


 安易に結論づけるのは危険なんですが、海外では空間把握型のゲームが人気で、日本では身体把握型のゲームが人気だってことは言えるんじゃないなかなあと僕は考えます。空間把握と身体把握の両面のバランスが取れているレースゲームは日本でも海外でも売れてるわけですね。


 JRPGにしてもかなり昔に廃れてしまいましたが対戦格闘ゲームにしても、日本のゲームの作り手は高い空間把握が求められるゲームを作るよりも、高い身体把握が求められるゲームを作ることが得意だし、そのようなゲームを好むユーザーが多い国なんじゃないかなあと思うし、その点においては世界最高水準の作り手とユーザーを有してると言えるんじゃないかなあとか思います。


 そんな感じで今日も一狩り行ってくるとします。