ゲームをしているあなたは誰か?

 スマートフォンでちょいちょいゲームやるようになって気付くのは、ゲーム内での自分の身代りとも言うべきプレイヤーキャラクターを操作するという習慣がほとんど無くなっているということだ。
 

 従来型のゲーム専用機でやるゲームはどらかといえば、プレイヤーキャラクターを操作するタイプのゲームが多かったと思う。テトリスみたいにプレイヤーキャラクターが存在しないゲームもあるにはあるのだけれど。


 なんでそんな違いが出たのかって言えば、おそらくそれはスティックや十字キーの存在の有無が大きい。


 スティックや十字キーによって、ゲーム空間における面や線の移動を容易に行えるようになったが、その面や線の移動に伴う比較的長い時間のゲームに入力をし続ける、ゲームと繋がり続けるということ自体が、プレイヤーとプレイヤーキャラクターとの一体感を高める重要な入力行為だったんだなと今になって気付かされるのである。


 今、自分がスマホで遊んでて面白いな〜と思うのは、自分が3DアクションやTPSのようなプレイヤーキャラクターとの一体感を重視するタイプのゲームが多かったのもあって、プレイヤーキャラクターが希薄なタイプのゲームを新鮮に感じてるって部分がかなり大きいように思う。


 そして、スマホでゲームを遊びつつ改めてプレイヤーキャラクターとの一体感を強める、所謂従来型のゲームの面白さっていうか、物理キー、特にスティックや十字キーの存在の重要さを再発見している昨今なのである。


 そんなわけで今のところ自分にとってスマホやらブラウザのゲームってのは、ゲーム専用機の存在を脅かすってよりはお互いに補う合う存在になっている。まあ時間は奪い合っているのだけれど。


 今後の技術革新によって物理キーを搭載したスマホが登場するかもしれないし、ゲーム専用機がスマホ的に進化していくかもしれない。だけど現状におけるスマホと専用機のゲームの質的な差というのは根本的なレベルで結構大きいし、そしてそれは決して悪いことでもないのだ、と2013年の自分は思っていたということをここに記録しておこう。

 
 来年にはまた全然状況変わってそうだし。